傾き者

作詞/作曲/編曲 : 福島由也

頭痛を走らせ帰路に就く
半径0cmの音楽と
鼓膜へ樹脂を接せれば
武装した気分になるんだ
撒き散らされた吐瀉物と
客引きの男と
汚い女を無言で躱す

「適役は誰なんだい」
難題を自問自答
僕じゃない僕じゃないって思うの
それでもこの口は見え透いた世辞で
僕だよ僕だよって言うの

嗚呼、新宿よ。
汚いお前より僕が醜いのは、
嗚呼、何故だろう。
教えてと願うこの声は、
掻き消された。

改札の前で終電が
発車する時刻を迎えてしまう
床に映った天井が僕を呼ぶ奈落に見えた
ホームに飛び込んだ後のこととか考えて
そんな度胸は僕に無いなって思う

いつまでこんなこと続けているのかい
真っ当な生き方に憧れる
根拠すら無いような漠然とした自信
抱えて、振り翳して…

嗚呼、新宿よ。
汚いお前より僕は醜いけど、
嗚呼、何故だろう。
いつかはお前より輝ける気がする。

咽喉に異物を押し込んだときみたいに「おえっ」って吐き出せたら良いのに
いつまで経っても捨てることのできない恥やら外聞がそれを阻むのさ

嗚呼、新宿よ。
汚いお前より僕が醜いのは、
嗚呼、何故だろう。
教えてと願うこの声は、
掻き消された。
終電に…
雑踏に…

嗚呼、新宿よ。
汚いお前より僕は醜いけど、
嗚呼、何故だろう。
いつかはお前より輝ける気がする。